書評「汝、星のごとく」

これから、読んだ本についてお勧め度やどんなところが良いか悪いか好き勝手に書いてみたいと思います。

 

栄えある1冊目は、「汝、星のごとく」 凪良ゆう著です。

お勧め度★★★★★(5点満点中)

こちらの作品は直木賞にノミネートされています。発表は1月19日ということですが、ひそかにこの作品が受賞するのではないかと思っています。

 

一言でいうと、切ないラブストーリーです。

ですが、ただ切ないだけではなく、周囲のどうにもならない状況にはじめは流されつつ、次第に自分の意志でもって、人生を切り開いていくお話なので、自分も前向きに頑張ろうと思えます。

他人からどうこう言われたり、他人の目を気にしたりせず、「自分の人生を生きる」ことが大事なんだと教えてくれています。

 

医者の視点から見ると、登場人物の一人が胃がん→腹膜播種になってしまうのですが、年齢的にもあり得るだろうと思いますし、この年齢で胃がんであれば、分化型癌ではなく未分化型癌だろうと推測され、肝転移ではなく腹膜播種になるというのも妥当と思いました。

抗がん剤での吐き気が強いことも、シスプラチンベースの抗がん剤を使っているのかなと想像され、小説によってはその病気になるのかなとか、そんな経過になるかなとか思うこともありますが、この小説の医学的な経過は自然に受け入れられます。

 

医者の視点は無視していただいても、この小説は読む価値があると思います。お勧めです。

というわけで、おすすめ度は5点満点中の5点!です。